リョウ「ハイエースやめとけ?」ってよく見かけませんか?
こんにちは、リョウです。
「ハイエース やめとけ」で検索すると、燃費、乗り心地、駐車場、盗難と、気の重くなる話がずらりと並びます。
そんな中、私は2021年11月に、200系6型のスーパーGL、2.8Lディーゼルの4WDを新車で買いました。
この記事の執筆時点(2026年8月)で約4年9か月が経ち、気づけば走行距離は約56,000kmです。
毎日の通勤や、休日に家族で遊びに行くのにフル活用しています。
実際にハイエースに乗っていると、デメリットと感じる点も少なからずあります。
乗り心地はミニバンに及びませんし、毎年やってくる車検は面倒です。
それでもハイエースを買ったことを後悔したことは一度もありません。
この記事では、購入後に私が感じた不満を隠さず全部出します。
そのうえで、後悔していない理由と、契約前に確認しておくべきことを書きます。
ハイエースをどんな用途で使用したいかが明確な人ほど満足度は高いと思います。
一方、事前確認が不十分で、なんとなく購入してしまうと、後悔するリスクが増えます。
- ハイエースがやめとけと言われる5つの理由
- 私が4年9か月乗って感じた8つの不満と、その対策
- 買って後悔しやすい人と、満足できる人の違い
- 契約前に確認しておきたい試乗の手順と1年分の費用


「ハイエースはやめとけ」と言われる理由と後悔しやすいポイント
ネット上の指摘は、的外れではありません。
乗用車と同じ感覚で選ぶと落差が出る部分は、だいたい決まっています。
まずは世間で言われている中身を並べたうえで、そのうちどれが購入後に効いてくるのかを分けて見ていきます。
やめとけと言われる5つの理由
検索でよく見かける指摘は、次の5つに集約されます。
| 言われている理由 | 中身 |
|---|---|
| 燃費が悪い | 車重があり空気抵抗も大きい。ディーゼルの実燃費は10km/L前後にとどまる |
| 乗り心地が硬い | 荷物を積む前提のリーフスプリング。空荷では路面の凹凸を拾う |
| 車体が大きい | いちばん小さい標準ボディでも全高1,980mm。入れない駐車場がある |
| 車検が毎年ある | 4ナンバーの貨物車は初回のみ2年、以降は1年ごと |
| 盗難に狙われる | 海外での需要が高く、車名別の盗難で上位が続いている |
この5つに共通しているのは、どれもハイエースの欠陥ではなく、商用のバンとして設計された結果だという点です。
荷物を積んで毎日走る車として作られているので、静かさや柔らかさより、積載と耐久が優先されています。
だから、メーカーに直してほしいと言って変わる性質のものではなく、買う側が受け入れるかどうかの話になります。
後から効いてくるのはどれか
5つのうち、乗り心地と車体の大きさは購入前に判断できます。
試乗すれば体で分かりますし、駐車場の高さ制限は数字で比べられます。
問題は残りの3つです。燃費、車検、盗難は、納車されてから毎月・毎年の負担として積み上がっていきます。
私の車の実燃費は9.9km/Lです。
過去2年、約25,000kmを走った平均値で、カタログのWLTCモード11.6km/Lには届きません。
ただ、この数字にはいくつか条件が付きます。
タイヤはトーヨータイヤのOPEN COUNTRY R/T、荷室にはキャンプ道具を積みっぱなし、夏は後部座席のエアコンも回し、冬は毎朝5分から10分の暖機運転をしています。
燃費を落とす要素を並べたうえでの9.9km/Lなので、私はこの数字に不満はありません。


逆に言うと、装備も積載も減らして燃費だけを追いかけたい人には向きません。
計測条件ごとの詳しい話はディーゼル4WDの実燃費をまとめた記事に書きました。
私が購入後に感じたデメリット
ここからは一般論ではなく、実際に私が「これは面倒だな」と感じた点を8つ挙げます。
乗り心地はミニバンに及ばない
私のハイエースには、納車の時点でUIビークルのショックアブソーバーとスタビライザーが入っています。
乗り心地を少しでも改善させるために選んだもので、純正のままと比べれば揺れ具合はよくなっていると感じます。


それでも、前に乗っていたフォルクスワーゲンのシャランと比べると、その差は歴然です。
荷室が空に近い状態で継ぎ目の多い路面に入ると、後ろから突き上げが返ってきます。
足回りに手を入れても、乗用ミニバンの水準に並ぶことはないというのが、実際に乗ってみた私の感想です。



足回りを換えれば解決すると考えていると、納車の日にがっかりします。私は「バンとしては穏やかになった」という受け止め方をしています。
乗り降りは思ったより高さがある
運転席と助手席は、車の構造上、ミニバンと比べても高い位置にあります。
乗り込むときは手すりを使って体を引き上げ、降りるときは足が地面に届くまでの距離があります。
毎日乗っているので慣れましたが、荷物を抱えたまま乗り込むときは気を使います。
先日はスマホを落としてしまい、保護フィルムにヒビが入りました。
身長にもよりますので、試乗車などで乗り降りを確かめてください。


バックドアは高くて閉める際に力が必要
バックドアは跳ね上げ式で、全開にすると持ち手の位置が高くなります。
背の低い人は手が届きませんし、閉めるときも多少の力が必要です。
私はバックドアの内側と下部にアシストグリップを追加しました。
アシストグリップがあると力を入れやすいので、閉めるのがだいぶ楽になりました。


エンジン音とロードノイズが大きい
遮音材の量が乗用車とは違うので、車内は静かではありません。
ディーゼルのエンジンは運転席と助手席の下にあり、始動直後と登坂中はエンジン音が入ってきます。
速度が上がればタイヤの走行音も混ざります。
私の夏タイヤはR/T(ラギッドテレーン)なので、スタッドレスタイヤよりもロードノイズが大きいです。
車内を静かに保ちたい人には、ここが最初の落差になります。
私はフロントドアの内張りを外して、スピーカーの交換と制振材の施工を自分でやりました。
ドアまわりのビビリ音は減りましたが、エンジン音そのものが小さくなるわけではありません。
静粛性を求めて買う車ではない、と割り切っています。


毎年の車検で3日から4日預ける
4ナンバーの貨物車なので、車検は初回だけ2年、その後は1年ごとにやってきます。
金額よりも先に効いてくるのが、この周期そのものです。
私は平日に入庫して、そのたびに3日から4日ほど預けています。
代車を借りているので足には困りませんが、1年に一度、自分の車がない日が続きます。
荷室に積んである道具をいったん降ろす手間もかかります。
費用のほうも書いておきます。
3回とも同じ整備工場に出していて、請求総額は2023年が79,254円、2024年が87,655円、2025年が95,609円でした。
法定費用(重量税16,400円と自賠責12,850円で29,250円)を引くと、2025年の整備部分はおよそ66,000円です。
走行距離が伸びるほど交換部品が増えるので、金額は年々上がっています。





2回目以降は毎年車検であることを頭に入れておいてください。
対策をしても盗難の心配は残る
ハイエースは海外での需要が高く、車両ごと運ばれても部品に分けられても値が付きます。
日本損害保険協会の調査でも、車名別の盗難で毎年上位に名前が挙がります。
1位はランドクルーザーですが、ハイエースも2025年の調査で7位に入っています(出典:日本損害保険協会『自動車盗難対策』)。
私はPantheraのZ105というカーセキュリティを付けていて、運転席側の窓にはステッカーを貼っています。
自宅の敷地に停めているので、駐車場側には追加の対策をしていません。
センサーが反応すればセキュリティが作動する、という考え方です。


それでも、旅行先の宿の駐車場や、混んだ観光地の平面駐車場に停めると、気持ちのどこかが落ち着きません。
装備を足しても、この心配がゼロになることはありませんでした。
導入して何が変わったのかはカーセキュリティを付けてからの変化にまとめています。
純正のドリンクホルダーが使いにくい
小さな話ですが、毎日触る部分なので効いてきます。
純正のドリンクホルダーは、ダッシュボードから引き出す位置にあります。
缶やペットボトルを置くと手前に張り出し、大きめの水筒は収まりません。
運転しながら手を伸ばす動きも、乗用車のカップホルダーとは勝手が違います。


リアエアコンは子どもだと操作しにくい
スイッチは後部座席の頭上にあります。
子どもの手では操作しにくく、前席からも手が届きません。
後席の「暑い」「寒い」に前席側から対応しにくかったので、私はアルパインのリアオートエアコンコントローラー(KTX-RAC-HI-200)を天井に付けました。
前席から後席の温度を設定できるようになり、この不満は消えています。
後席まわりの使い勝手はハイエースをファミリーカーとして使った感想で詳しく書きました。
それでも私が後悔していない理由
不満を8つ並べておいて何ですが、私は買い替えを考えたことがありません。理由は3つあります。
荷物が積めるか悩まなくなった
前に乗っていたシャランでは、家族5人分のキャンプ道具が荷室に収まりきらず、ルーフキャリアを併用していました。
出発前に荷物を並べ、どれを積んでどれを置いていくかをパズルのように考える時間が毎回ありました。
今は荷室にアルミフレームと木製棚板でDIYした収納ラックを組んで、テント、椅子、テーブル、バッグ、クーラーボックスを室内に収めています。
自転車を積むときも、マウンテンバイクと子ども用を合わせて4台が同時に入ります。
出かける前の判断が「積めるかどうか」から「持っていくかどうか」に変わったことが、この車でいちばん大きな変化でした。





荷物のことを考えなくてよくなると、出かける回数そのものが増えました。私がこの車を手放さない理由は、ほぼここに集まっています。
不満はあとから改善できる
ハイエースには、驚くほどたくさんのカスタムパーツが販売されています。
私は、足回りはUIビークル、後部座席の温度はアルパイン、バックドアの高さはアシストグリップ、盗難対策はPanthera、高速走行はPIVOTの3-drive・α、といったカスタムパーツを装着しています。
不満が出たときに、どうやって解決しようかと考えるのも、ハイエースの楽しみ方の一つです。
自分で手を動かすのが好きな人ほど、ハイエースの良さが伝わってきます。
値落ちしにくい
ハイエースは中古市場での需要が途切れないので、年式や走行距離が進んでも価格が落ちにくい車です。
ハイエースの値段は高いかもしれませんが、仮に次に乗り換えるときに高く売れるため、他の車と比べると資産性は高くなります。



今のところ乗り換えは考えていませんけどね。
ハイエースを買って後悔しやすい人・満足できる人
ここまでの内容をふまえると、向き不向きは車の性能ではなく、使う人の条件で決まります。
当てはまる項目が多いほうを見てください。
後悔しやすいのはこんな人
次の4つに当てはまる人は、納車後に不満がたまります。
| こんな人 | 何が起きるか |
|---|---|
| 燃料代を最優先で抑えたい | ディーゼルでも実燃費は10km/L前後。 ハイブリッド車と比べると毎月燃料代の出費が嵩む。 |
| 機械式や立体の駐車場を使う | 標準ボディでも全高1,980mm。 高さ制限によって停められない場所が出てくる。 |
| 車内の静かさを重視する | エンジン音とロードノイズが大きい。 遮音の対策をしても限度がある。 |
| 車検の手間をかけたくない | 4ナンバーは毎年車検。 車検ごとに数日間車を預ける必要がある。 |
とくに駐車場は、契約してからでは見直しがききません。
自宅、勤務先、よく行く商業施設。
この3か所は、契約前に高さ制限と幅を確認しておくと安心です。
満足できるのはこんな人
逆に、私のように荷物をたくさん積めることがハイエースの最大のメリットと感じる人は、他の車では代わりがききません。
キャンプ道具、自転車、仕事の機材、車中泊の装備。
これらを積んだまま日常も走りたいなら、荷室長3,000mmという寸法が答えになります。
屋外に停められる環境があること、手を加えるのが苦にならないこと、10年以上乗るつもりがあること。
この3つが揃っている人ほどハイエースの満足度は高くなります。
私が4WDのディーゼルを選んだのも、雪道とキャンプ場という用途から逆算した結果でした。
必要のない性能にお金をかけず、自分の生活に合う仕様へ予算を回す。
この考え方で選べば、やめとけという言葉は自分には当てはまらなくなります。
後悔しないために購入前に確認すべきポイント
購入後に後悔するリスクは試乗のやり方と費用の出し方を変えるだけで大きく減らせます。
私がもう一度買うとしても、この3つは同じ順番でやります。
できる限り色々な状況下で試乗する
販売店の試乗車は荷室が空です。
ハイエースなどのバンは、空荷の方が跳ねを大きく感じ、荷物を積んだ状態の方が落ち着きます。
つまり試乗車は、いちばん跳ねを感じやすい厳しい状態になっているのです。
ここを知らずに「思ったより硬い」で判断すると、この車の本来の姿を見ないまま候補から外すことになります。
継ぎ目やマンホールのある道を選びます。空荷のこの状態が、乗り心地としてはいちばん厳しい条件です。
運転席の印象と後席の印象は別物です。乗せる予定の人に座ってもらいます。
運転席の高さと、バックドアの開け閉めを試します。力の要り具合はここで分かります。
切り返しの回数と、隣の車との間隔を体で確認します。
1年分の費用を先に出しておく
月々の支払いだけを見ていると、毎年やってくる車検で予定が狂います。
私の車で1年間にかかる固定費を挙げると、自動車税16,000円、重量税16,400円、自賠責12,850円、任意保険158,160円(3年契約・20等級・35歳以上・通勤使用・車両保険あり/年額換算52,720円)です。
ここに毎年の車検整備と燃料代が乗ります。
年間12,000km、実燃費9.9km/L、軽油1リットル150円で計算すると燃料代は年間およそ181,000円になり、合計は年約346,000円、月あたり約29,000円です。
私は自宅の敷地に停めているので駐車場代は0円で計算しています。
月極駐車場を借りる人は、この金額にそのまま駐車場代を足してください。
金額は条件で動きます
保険料は等級と年齢条件、車検整備は依頼先と走行距離、燃料代は地域の軽油価格で変わります。私の数字はそのまま当てはめず、自分の条件に置き換えて計算してください。
新車と中古を同じ表で比べる
ハイエースは値落ちが小さいぶん、中古の価格も下がりません。
年式の新しい個体だと新車との差が思ったほど開かないので、両方を並べて比べる価値があります。
新車の見積もりを取り、同じ紙の上に中古車の相場を並べる。
この形にすると、納期と価格のどちらを取るかが数字で決まります。
新車の価格帯は公式サイトで確認できます(出典:トヨタ自動車『ハイエース バン 価格・グレード』)。
私は中古も相当数見たうえで新車を選びました。
中古を選ぶなら、走行50,000kmという数字そのものより、記録の連続性を見てください。
誰が、何に使い、どう手入れしてきたか。
整備工場から聞いたこの見方が、私にはいちばん実用的でした。
あわせて、上限予算は使い切らないことです。
納車後にタイヤやバッテリーを替える余白を残しておくと、後から慌てません。
詳しくは中古ハイエースを選ぶときの見方に書いています。
ハイエース購入前によくある質問
購入前に多い質問に、私の経験の範囲で答えます。
Q1. 「ハイエースはやめとけ」は本当ですか?
A. 指摘されている中身は本当です。燃費、乗り心地、車体の大きさ、毎年の車検、盗難への備え。どれも私が実感している部分です。ただしこれは商用バンとしての性格から来るもので、荷物を積む目的がある人には欠点になりません。用途が決まっていないまま買うと後悔します。
Q2. 買ってからいちばん後悔しやすいのはどこですか?
A. 生活圏の駐車場です。全高1,980mmは、機械式や立体の駐車場で引っかかります。乗り心地や音は慣れや対策で折り合いが付きますが、停められない場所は工夫で変えられません。自宅と勤務先、よく行く施設の高さ制限は契約前に確認してください。
Q3. 維持費は乗用車とどのくらい違いますか?
A. 私の4ナンバーの車で、燃料代込み・駐車場代0円の条件で年約346,000円、月あたり約29,000円です。自動車税は16,000円と安いのですが、毎年の車検と燃料代でその差は埋まります。これは一般的な目安ではなく私の実額なので、走行距離や保険の条件が違えば金額も変わります。
Q4. 普通免許で運転できますか?
A. バンとワゴンは乗車定員10人以下なので普通免許で運転できます。14人乗りのコミューターだけは中型免許か大型免許が必要です。ただし免許の区分と、運転しやすいかどうかは別の話です。車幅感覚に慣れるまでは、狭い道を避けるルートを選ぶことをおすすめします。
Q5. 新車と中古のどちらが後悔しにくいですか?
A. 予算に余裕があり納期を待てるなら新車、すぐに乗りたいなら中古という分け方になります。私は中古も見比べたうえで新車を選びました。中古を選ぶ場合は、走行距離の数字より整備記録の連続性を優先してください。手入れの履歴がたどれる個体は、買ったあとの出費が読めます。
まとめ:あなたのライフスタイルに合うなら後悔はしない
2021年11月からハイエースに乗り始めた私の結論をまとめます。
ハイエースは、荷物を積む目的がある人には代わりのいない車で、そうでない人には不便が目立つ車です。
「ハイエースはやめとけ」という言葉が正しいかどうかは、車ではなく、あなたのライフスタイルや用途に答えがあると、私は思っています。
- 燃費、乗り心地、大きさ、毎年の車検、盗難対策の5つは受け入れる前提で選ぶ
- 足回りに手を入れても、乗り心地がミニバンに並ぶことはない
- 生活圏の駐車場の高さ制限だけは、契約前に確認しておく
- 試乗は空荷での硬さを見て、後席と乗り降りまで試す
- 月々の支払いではなく、1年分の費用を出してから判断する
この記事に出した金額は、私の車両と契約条件での実額です。
車型、地域、依頼先によって変わりますので、そのまま当てはめないでください。
価格やグレードの正確な情報は公式サイトでのご確認をお願いします。
登録区分や構造変更にかかわる判断は、最終的に販売店や整備工場などの専門家にご相談ください。
多少の不満があっても、私は次もハイエースを選びます。
私のライフスタイルに最も適した車がハイエースであり、不満以上に、得られる満足度の方が格段に高いからです。

